調べ物した結果

現役SEが仕事と直接関係ないことを調べた結果とか感想とか

人の認識をやすやすと理解できるという勘違い


目次

こんにちは。新型ナンテロウイルスが猛威をふるっておりますが、私の所属では相も変わらず個室でPCぱちぱちです。はい。
今日は特に答えも出ておらず「これからどうしたもんかなぁ」というような内容です。

意思疎通が困難なことに気付かずに失敗したこと

プロジェクトに新しい人が加入しました。A君とします。僕らのお仕事は異様にざっくりとしたINPUTに対してやたらと厳しいOUTPUTを求められます。
必要な技能としては
・「ふわふわーっとした説明」を理解(したつもりになる)
・そのうえで「あやふやなままだど危険な場所」をかぎ分ける
・で、聞く。
の繰り返しを行いながらプログラム、および出荷にまつわる資料などを作成していく形になります。
例にもれずA君にもこの力が求められました。すぐにはできなくても、業務知識を積みながらできればいいなぁ。という思いを込めて、いろいろな作業をやってきました。

A君、やばない?

A君の印象です。単に、口数が少ないとか話下手な印象はありませんでした。
ただ、異様に伝達が困難でした。(困難であったことも最近ようやくわかりました。)
私「●●について、△△だけど・・・」
A君「●●について、△△ということですね。了解です。」
というような形で、復唱もきちんと行っていてこちらとしては
「よしよし。ここまでINPUT放り込めばある程度のものが上がってくるだろう」
という感じで算段をうつんですが、出来上がってきた成果物はどうにも「認識がずれている」感を思わせるものばかりでした。

とはいえ、INPUTが雑なのはこちらも思うところもあったりするので、再度「認識を確かめるため」
同じような質問をA君にやって見ました。
私「●●について、△△って認識であってる?」
A君「あってます。」
私「それだと、ここがこうなるのはおかしいんだけど・・・」
A君「あぁ。そういったいみでは「△△」という認識のつもりはありませんでした。」
と帰ってくる。1度や2度ではない。同じ説明を何度もループするように説明することも多々ありました。
私以外との会話でも同じ現象のようだでした。
とはいえ、プロジェクト加入直後や足りてない部分はこちらにもあるので、
「丁寧な説明」
「認識の共有」
に心と時間を砕きA君とやってきましたが半年以上経過するも改善の見込みはなく。
特に困難であったのは「一見してこちらの意図が伝わったように見える」ことでした。

もしかして・・・?

あまりにも会話がかみ合わないために、私の脳裏には「発達障害」のフレーズが浮かびました。
なにもかみ合わない。致命的に。「どういった考えのもと作業が行われたか」が確認したくて何度会話を重ねても、
ひとしきり辻褄のあうような回答は出てくるが、実際の成果物に伴わない。確認をすると
「その認識ではありませんでした。勘違いです。」
の2フレーズ。
※つまり一回かみ合ったようにこちらが誤認識してしまって、成果物がまずいので再確認するとこうなる。
極端な例でいけばA君の言う「●●の形は丸いです。」
という言葉は「●●」のことではないかもしれないし「形」のことではないかもしれないし「丸い」の意味も僕らの考えているものとは違うかもしれない。そういった状況でした。
A君の方も何度もリテイクを食うので穏やかではないでしょう。(あるいは、うまく伝わらないもどかしさも感じていたと思います。)
こちらとしても時間を割いて説明しても「全く伝わらない」のでイライラがつのり、あまりいい雰囲気ではなかったと思います。
半日かかって説明し、そのうえで理解されていないとわかった時の落胆はなかなかのものでした。お互いに。そのうえで「説明」であるためINPUT.成果物はありません。

断定して、決めつけて逃げてしまうのは早いが。

発達障害」がどうのこうの。決めつけてシャットアウトしてしまうのはたやすいです。
そうしようとも思いました。
ただ、僕の方も教育や医学を専門に修めているいるわけではありません。僕らの方にも改善点はあるのではないかと考え、以下のように決めました。
・「認識の共有」をやめる。
・「認識の共有」は「成果物」をもって行う。
つまり、どうせわからないものをわかったふりするのはやめようか。という提案になります。
そもそも僕らだって「認識が理解できている」気がしているだけで、詳細はわかっていないです。
ある程度の認識の共有は行うが詳細の部分は「成果物」をもって理解しよう。ということをA君と相談も含み決めました。
これによる効果として
・「認識の理解」にかかっている時間を丸ごと削減。
・「ボロボロ」かもしれないが、少なくとも成果物はちょっとずつできていくので進捗がある
ということで、お互いのストレスを軽減する効果を期待しました。
僕らの視点から言えば実りのない「認識の理解」で時間が奪われることが防げる。
A君からの視点で言えばあやふやなINPUTではなく出来上がったものに対する指摘。なので理解がしやすい。はず。となります。
というより、INPUTする側としてこれはもしかして当たり前のことなんじゃないか。と今になっては思います。
A君にとってはそれなりに酷な宣言だったかもしれないです。が、僕としてはそれなりにポジティブな解釈で、あるべき進め方として今回の方針を提言したので、
その旨を本人に伝えてある程度は納得してもらえていると思います。(まぁ、それも確認しようがないんですが)

といっても、運用はじめて3日です。

ということで運用を始めました。もっかこちらのストレスは減りましたがどうなるか。となります。
ところどころ、詳細に説明してしまいたい病。認識を改めたい病にかられますが、意識的に封じ込めて過ごしていますが、以前のような「無駄な徒労」感はないため今のところ安寧です。
経過観察後にかけるような内容があればまた書こうと思います。